繁殖コーナー #13 クルマダイ編

ブルーコーナーマガジン, 繁殖コーナー 

皆さん、お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!

先週の土曜日から約1週間続いた「真夏の深海教室2020」も明日で最後となります。

今年は短い夏休みの中、「楽しい企画をありがとうございました。」という声を多くいただき

大変嬉しく思います<(_ _)>

まだ今月の土日は新しい講師をお呼びしてイベントを行いますので、気になりましたら

本社のホームページから検索していただければと思います。

 

さて、今回の主役はこちら!

 

こちらはクルマダイです!

写真の子は6~7cmの大きさですが、大きくなると30cm弱まで大きくなります。

クルマダイと似ている魚でミナミクルマダイがいますが、

ミナミクルマダイは背びれや尻びれ、尾びれの先が黒いという特徴で見分けることができます。

国内では相模湾から南の太平洋岸や新潟から九州にかけた日本海にも生息しており、

国外ではオーストラリア北西部やアフリカ東海岸などでも発見されています。

水深は100~250mと広く、深海にも生息しています。

食用としても価値があるのですが、漁獲量が安定しないためあまり流通していません。

また観賞魚としての価値もありますが、餌付けさせることが難しく水温を低くしないと飼育できないため、

水族館では深海コーナーにて展示されていることはあります。

 

そんなクルマダイですが、まだ判明していない生態が多く繁殖研究に至っていません。

幼魚は発見されており水深5~30mにて見ることはできますが、卵から生活史を追った研究はありません。

上記にて述べたミナミクルマダイも静岡県にて捕獲することができる種類なので、

生きて捕獲で来た際にはその生活史と繁殖行動を観察できればと思います。