皆さん、お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!
毎日暑い日が続きますが、ここ最近になって海の透明度が増し色々な
生き物を見れるようになりました。
そこで見つけた生き物を一つ紹介したいと思います。
こちらはゴンズイになります。
こちらの個体は2cm前後の大きさですが、成長すると30cmもの大きさになると言われています。
本州中部以南の太平洋側に広く生息していますが、近年の温暖化により
生息域を拡大していると考えられています。
夜行性で成魚は昼間浅場の岩礁域などの物陰に潜んでいますが、
幼魚は表層に多くプランクトンが集まる昼間に行動することが多いようです。
ゴンズイは集団で行動する魚で、特殊なフェロモンを体からだし
仲間とぶつからずに行動ができることが判明しております。
また背鰭と胸鰭の付け根に毒針を持ち、これは死んだ個体に触れても害があるため
死骸を踏んで被害にあったケースもあるようです。
そんなゴンズイですが観賞魚としては一定の人気があり、ブルーコーナーでも
「ゴンズイ玉」の名称で販売しております。
また食用の価値もあり市場に回ることは少ないが、非常に身がおいしいこともあり
主に釣り人が毒針を除去して刺身や味噌汁の具にして食べられるそうです。
ゴンズイの産卵期は5~7月とされており、オスメスのペアを作り
海底に産卵床を作って200~600粒ほど産むことが判明しております。
直径3mmほどの黄色い卵が約2週間で孵化し、オスは卵からある一定の幼魚期まで
面倒を見ると言われています。
水槽内でも産卵した情報もありますが、卵から成魚の産卵まで水槽内で行った
記録が少なく積極的な養殖は行われていません。
繁殖が難しいかわかりませんが、食用の価値もある種は積極的に増やしていき
新たな生物資源の価値を見つけるべきだなと感じました。