今回は、新種登録のお話です。
新種登録されたのはインドネシアで採取されたダイオウグソクムシなんです。
これまではアメリカのメキシコ湾から採取されたものがダイオウグソクムシ(学名:Bathynomus giganteus)だったのが、2018年に西ジャワ島の南の海域で採取されたダイオウグソクムシが今回、論文に掲載され新種登録されたのです。
ダイオウグソクムシ(Bathynomus giganteus)
コウテイグソクムシ(Bathynomus sp.)(千葉中央博物館展示)(フィリピン沖で採取されたもの)
今回のダイオウグソクムシは…
採取された場所:西ジャワ島南側の海域でインドネシアでは初めての採取ということ
採取深度:950 and 1,260 meters
採取個体:オスとメスが採取できていて、この2個体で新種登録されたとのこと
(→新種登録されるには最低2個体の標本が必要です。)
学名:Bathynomus raksasa sp. nov.
今までいたダイオウグソクムシとはサイズなどはあまり変わらず(細かいところは違うようなのですが)、一番の違いは上あごのところの作りが少し違うことと、体の表面がダイオウグソクムシよりもつるつるしているところの様です。
さあ、皆さん、この新しいダイオウグソクムシの和名、何にしましょう!!
正攻法でいくなら、『インドネシアンダイオウグソクムシ』ですかね。学名から『ラクササダイオウグソクムシ』か。
(ちなみにraksasaはインドネシア語で「大きい」とか「巨大な」という単語から付けられたようです。)
2018年の調査ではこの新種登録されたオスメスの2個体以外にも、小さい個体を4個体採取したらしいのですが、まだJuvenileかSubadultだったということで、特徴が鮮明に出ておらず、今回の新種登録の資料にはされなかったようです。論文の中では Bathynomus sp.として表記されてありました。
それにしても、すごいですね。実際に見てみたいですね。
海はつながっているという気持ちにもなりますし、特に深海は世界中つながっているんじゃないかと思わされますね。
Researchers have discovered a new species of deep-sea giant isopod, Bathynomus raksasa. Marine isopods are a diverse…
Posted by Monterey Bay Aquarium Research Institute (MBARI) on Sunday, August 23, 2020