皆さん、お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!
本日はゴミ採集中に一緒に紛れていた魚を紹介します。
こちらはオヤビッチャの幼魚です!
写真の個体は1cm程の大きさですが、成長すると20cmにもなる魚です。
インド洋から西太平洋にかけての温暖な海域に生息しており、水深は1~12mと
岸壁や磯などでも見ることができます。
変わった名前ですが、東北地方で赤ん坊という意味の「ビッチャ」から由来しているそうで、
親になっても赤ん坊のように小さいという印象からその名がついたそうです。
食欲旺盛で飼育しやすい魚ではありますが、大きくなるにつれ縄張り意識を強く持つため
他の生き物と共生させるためには難しいです。
また釣り人からは餌をとられることから嫌われている存在ですが、
小骨が少なく非常においしいため、まれに市場に出てくることもあるそうです。
そんなオヤビッチャですが、水槽内での繁殖実験などは行われた記録がありますが
積極的に増やして流通させてはいません。
縄張り意識の高さから1つの水槽での大量飼育が難しいこともありますが、
食用、観賞用ともに価値があまり高くないことも影響しているように思えます。
近年利用価値の高い魚介類はどんどん減少しているので、
近い未来で注目される生き物になればと思います。