皆さん、お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!
本日は稀に行っている骨格標本作成のお話をしたいと思います。
飼育下で死んでしまった貴重な魚種のデータとして残すため、
またイベント等で見て触れる標本として作成しております。
※ここからは魚の解体写真などがありますので、苦手な方はご注意ください※
では、今回の主役はこちら!
こちらはアカシュモクザメの歯になります!
アカシュモクザメは熱帯から温帯の沿岸部に生息し、伊豆でも時折ビーチの近くで発見されビーチが封鎖されることでも有名です。
「ハンマーヘッドシャーク」とも呼ばれ、この頭部を使い砂に隠れているエイを探し出し、たたきつけて捕食するそうです。
アカシュモクザメに似たシロシュモクザメも存在し、見分け方として鼻先が凹んでいるとアカ,丸いとシロとで判別できます。
幅1cm弱の小さな歯ですが、サメ自体は約150cm,体重は約19㎏もありました。
小さい魚でしたら全身の骨格標本を作りますが、今回は頭部のみ作ろうとしました。
まずのこぎりで切断し、肉を取り除くために水の入ったバケツで腐敗させました。
寒い時期なので1ヵ月半もの間水につけ、作業に取り掛かりました。
一部は溶けて骨が見えるようになっていましたが、大半の部分に肉が残った状態でした。
慎重にピンセットとハサミを使って肉をそいでいきましたが、その過程で歯が何本も取れてしまいました。元々サメは歯が生えかわる頻度が多いためか、過去に行ったクロダイなどのしっかりした歯に比べ非常に扱いが難しいことを実感しました。
YouTubeでも骨格標本の作製動画がありましたが、サメの標本づくりをされている方は個体が手に入った時点で解剖を行っていたので、次回機会がある際には頑張ってみたいと思います。
また抜けた歯も非常に貴重なデータですので、大切に保管し今後の活動に役立てたいと思います。