皆さん、お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!
それではさっそく本題に入りたいと思います!
本日の主役はこちら!
こちらはコウイカの卵です!
ちなみにコウイカの仲間であるミナミハナイカの写真はこちらです。
写真のミナミハナイカは10cm程の大きさです。
よく食用として用いられるアオリイカやヤリイカなどより甲(胴部)が楕円形に丸いこと、
一見短く見える腕ですが触腕と呼ばれる2本の長い腕を体に収納していることが特徴です。
触腕は獲物を捕獲する際に使用しYouTubeにも動画がありますので、気になる方は探していただければと思います。
コウイカの仲間は国内でも食用として流通しており、水族館などの観賞用としても人気のある生体です。
しかし飼育が難しく展示を行っている場所は少なく、養殖事業や研究も難航している場合が多いです。
私が過去イカ飼育経験の中で1番苦労したのは餌問題です。
現在弊社にいるミナミハナイカもですが、基本生餌にしか食いつきません。
元々警戒心の強いイカは冷凍エビなどの餌に興味を示すことが少なく、過去には冷凍オキアミを食べてくれるよう訓練したこともありましたが約1ヵ月程かかりました。また小型のイカになりますとそのサイズに合った甲殻類を確保、維持しなければいけません。大学時代アオリイカの養殖研究にてアオリイカの幼生と同時に餌となるイサザアミの管理も行い大変な経験をしました。
また飼育を始める以前に、生きたイカを輸送することも難しいです。
輸送時の揺れや衝撃に反応してイカが墨を吐いてしまい、水質の悪化と吐き出したことによる体力の低下で死着してしまうケースが多いです。なので研究機関や水族館では卵を仕入れ、一から育てる場合が多いです。
ミナミハナイカは底生で生活しあまり泳がないため、一般家庭での飼育に向いているイカの1種です。
冷凍エビに慣れてしまえば非常に飼育が楽になりますので、安心してお客様に届けられるよう努力したいと思います。