皆さん、お疲れ様です。繫殖コーナー担当のタイユーです!
早速ですがやってみたいシリーズをやりたいと思います!
今回の主役はこちら!
こちらはサクラダイになります!
サクラダイは水深10~110m、沿岸の岩礁域に群れを形成して生息しております。
写真はオスの個体で名前の由来である桜の花びらのような模様がありますが、メスの個体にはその模様がなく体色が淡い黄色をしています。
観賞魚としては人気が高く水族館やショップはもちろんですが、海外からも多くの注文をいただくほど人気です。
またその見た目から食用として流通はしていないようですが非常に美味らしく、一部の釣り人には人気を博しています。
注文が多いため弊社でも数多く飼育管理しておりますが、未だに求愛行動や産卵行動を見たことがありません。
生態に関する情報や研究も少なく、今回は約50年前の研究を参考にさせていただきました。気になる方は下記HPからご覧いただければと思います。
Ecological Studies of the Anthiine Fish <I>Sacura margaritacea</I> in Suruga Bay, Japan (jst.go.jp)
こちらの論文では8,9月に求愛行動が多く見ることができ、メスの卵巣も非常に発達するとのことでした。
また幼魚期の生活史も不明な点が多くありますが小さい時から親と同じような水深、岩礁域で発見されており、繁殖を可能にするには似たような環境を整えることが重要なのではないかと思いました。
他にも飼育水温が高いと弱ってしまう点など長期飼育する上での課題はまだまだありそうですが、いつか幼魚の群れを繁殖個体で形成できるように見守っていければと思います。