繫殖コーナー #49 アイゴ編

繁殖コーナー 

皆さん、お疲れ様です。繫殖コーナー担当のタイユーです!

本題に行く前に1つお知らせがございます。

来週8/9~8/15までは夏季休業を挟むため、ブルーコーナーマガジンの更新がお休みになります。8/16日からは通常通りの更新となりますのでよろしくお願いいたします。

また夏季休業の予定につきましては下記リンク先にてご確認いただければと思います。

夏季休業について | ブルーコーナージャパン (bluecornerjapan.com)

では本題にいきたいと思います。

 

こちらはアイゴの幼魚になります。

アイゴは青森から九州南岸の日本海などの浅い岩礁域に生息しており、フィリピンやインドネシア、オーストラリア沿岸などの熱帯域にも生息しています。

写真のアイゴの種は7~8月に産卵期を迎え、受精から数日で2~3㎜程の稚魚が生まれ藻類を食べ成長します。

成長と共に雑食性になり、2cm程(写真の個体)になると主食は藻類ですがアミエビや人工飼料も食べるようになります。

アイゴはあらゆる方面の方から嫌われている魚でその原因を2つご紹介させていただきます。

まず一つは磯焼けの原因として考えられている点です。上記にも記しましたが藻類を主食にするため、自然の海藻場や海藻類の養殖場が被害に遭い嫌われております。近年の水温上昇や開発による汚染で多くの海藻類が育ちにくい現環境で高水温でも生きられるアイゴを天敵と考える方は多いです。

もう一つは食用としてあまり流通しづらい点です。雑食性であるアイゴは非常に独特な匂いをしており、実際に食べた感想としてはサザエのような磯の香りがする魚でこれが苦手な方が多いと考えられます。沖縄県ではシモフリアイゴと呼ばれる同種が流通しておりあらゆる調理方法で食べられております。またアイゴのヒレには毒針が至る所にあり、刺されると激しい痛みを伴う点から料理に手間がかかる点でも嫌われております。

そんな嫌われ者のアイゴは国内での繫殖研究や事業はございませんが、雑食性という点からシンガポールやフィリピン、ハワイなどで養殖の研究が行われています。現在日本ではあらゆる面で厄介者とされているため率先して繁殖させる必要性は低いかと思いますが、沖縄県のようにアイゴの需要をあげ無駄にならないように消費し、磯焼け問題を改善していくように考え行動していくことが必要ではないかと思います。また新鮮なアイゴは美味しかったので毒針に気を付けて味わっていただければと思います。