皆さん、明けましておめでとうございます。繫殖コーナー担当のタイユーです。
本年もよろしくお願いいたします。
さて今回は昨年末にお手伝いさせていただいた「岸壁採集の幼魚」についてお話したいと思います。
私は今回9日間行われたイベントの中で7日間現場にいました。イベント会場は京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターということで会場へのアクセスは非常に良く、来場されるお客様の大半は小さいお子様をつれた奥さんや年配の方が多い雰囲気でした。
大小異なる水槽を15本設置させていただき約20種の生体を楽しんでいただきましたが、その中で変わった理由で人気になった生体がいます。
それがこちら☟
ツユベラの幼魚です。
ツユベラの幼魚はオレンジ色の体色に白い模様がありますが、成魚になると緑色のラインや青い水玉模様などまるで別の魚のような見た目に変化するベラの1種です。
その見た目とカラーリングから非常に人気が高いのですが、イベントで人気になった理由はそれだけではありません。そのもう一つの理由が…
砂に潜ってほとんど姿を見なかったのです。その習性が災いお客さんによっては1時間以上水槽内を探すなど異例な人気となりました。
これを読んで「そこまで必死に探す必要があるのか?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、それ程の魅力のある生物ということを実体験させていただきました。
「潜れないよう砂をなくせばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、砂に潜るベラの仲間は砂のない環境ではストレスなどの原因で死亡してしまうケースを経験しているためなかなかできずにいます。
このベラの養殖情報はありませんが、幼魚が生まれ育てられる機会がありましたら砂なしでも成長できるのかなど諸々調べながら挑んでいきたいと思いました。
また今回のイベントのように幼魚のおもしろさやすばらしさが伝えられる機会に全力で立ち向かえるよう精進していければと思います。