繫殖コーナー #68 ヘコアユ編

繁殖コーナー 

皆さん、お疲れ様です。繫殖コーナー担当のタイユーです。

さっそく本題に入りたいと思います。

 

 

こちらはヘコアユになっております。

ヘコアユは太平洋西部からインド洋のサンゴ礁などに生息しており、基本群れを形成し行動しています。

写真を見て頂ければわかりやすいですが常に頭を下にして泳ぐ魚で、海中に漂う海藻に擬態していると考えられます。餌を捕食するなど急いで泳がないといけない場合は少し斜めになって泳ぎます。

特徴的な見た目と泳ぎ方から水族館だけでなくショップでも人気ですが、食べられる部位がなく食用としては流通しておりません。

そんなヘコアユを弊社で数多く飼育してきましたが産卵行動を見たことがないため今回題材にさせて頂きました。

色々調べた結果水族館等での繫殖記録はなかったものの、ダイバーによる産卵行動の撮影は成功しているようでした。

それらの情報によると群れの中でペアを作り、産卵時に群れから抜け数珠のように連なった卵を産んでおりました。撮影技術で見やすくはなっておりましたが非常に発見が難しいサイズの卵で、さらに夕方ごろに産んでいたことからかなり発見には手こずるかと思いました。

日頃よく見るヘコアユを繁殖できればと思いましたが、産卵行動を起こしてもらうために何が必要なのか、水温や照明、水深はどれくらい必要なのかなど考えながら見守っていきたいと思います。